ノートの取り方
講義にせよ何にせよ、人の話をただ聞いているだけでは身につきません。メモやノートを取る習慣を身につけましょう。
メモをとる
私たちは忘れっぽい生き物です。歳を取るとさらに忘れっぽくなります。ですから思いついたことは、一時記憶としてすぐ書き留めておかなければなりません。
メモの取り方
人によってはスマホやICレコーダに録音する人もいますが、皆さんは小さなメモ帳を用意して常に持ち歩くと良いでしょう。表紙は硬いほうが立って書きやすいです。ダイヤメモや測量野帳などがおすすめです。測量野帳は色々種類がありますが、シンプルな方眼の「スケッチ」がよいでしょう。
筆記具も一緒にしておくとすぐ書けて便利です。鉛筆か速乾性インクで字幅が太めのほうがメモ用途では使いやすいと思います。エアプレスなどがおすすめ。
ノートをとる
ノートをとることを英語ではノート・テイキング(note taking)と言います。
ノートを用意する
ノートは必ず用意しましょう。大学へノートを持ってこない学生は、そもそも学生とは言えません。
ノートは100均やコンビニで売っているごく安いもので十分です。むしろ、安いほうが気兼ねなく使えるのでよいでしょう。サイズはA4かA5が紙面が確保できて便利だと思います。A5はA4の半分です。
- 参考: 紙のサイズ・寸法
講義ごとにノートを分ける人もいますが、一冊に全て集約したほうが(家にノートを忘れることも減るので)便利だと思います。ルーズリーフは高校までで馴染みがあるのかもしれませんが、バラバラになりがちなのであまりおすすめしません。
パソコンやスマホでノートを取るのも悪くはありませんが、図や記号を描いたり余白にちょっとした書き込みをするのが面倒なので、あまりおすすめはしません。
ノート・テイキングの基本
多くの学生は、字が小さすぎ、また字が薄すぎます。小さな字は見間違いや計算間違いの原因になります。ノートはけちらず、大きなくっきりとした字で書きましょう。鉛筆やシャープペンシルでも構いませんが、芯は太め(0.7mm以上が好ましい)、硬度は最低B以上(HBより硬いのは薄すぎる)、できればボールペンが良いでしょう。フリクションは書きにくく薄いのでおすすめしません(そもそも書き間違いを消す必要はありません。自分の間違いは後日非常に重要な情報になります)。
ノートの基本は、ノートは必ず見返すということです。どんなにきれいに書いたノートでも、その後一度も見ずにしまい込んでいては意味がありません。ノートには必ず書いた直後に目を通し、整理してください。できれば講義当日に復習するのがよいでしょう。復習しないと最初の24時間で学んだことの40%、48時間後には60%を忘れてしまうという研究結果があります。
講義を聞きながらノートを取るのは練習が必要なスキルです。コツは予習することです。いきなり全く馴染みがない話を聞いても理解することはできません。講義前に提供された資料があればざっと目を通し、あらかじめ分からないところを把握しておきましょう。
ノート・テイキングのコツ
その他のコツを列挙すると、
- 単語だけではなくフレーズを書くこと。単語だけ書いても後で意味が分からなくなります。
- 講師の話の「構造」を意識すること。どんな話でもまず大きなテーマがいくつかあり、その中で細かい話題に分かれているはずです。それをノートの大見出し、中見出し、小見出し等に反映させられると良いでしょう。
- 略語や記号を使うと時間が短縮できます。丸で囲ったり矢印を引いたりするのもよいでしょう。
- 色ペンやマーカーなどで色を付けるのは構いませんが、ノートを取るときにしないこと。気が散ってノート取りがおろそかになります。やるなら復習のときに。
- 分からないことがあればその場で質問を書き残しておくこと。自分が抱いた疑問もすぐ忘れてしまいます。
- すべてを書き留めようとしないこと。いずれにせよ100%理解することは出来ません。要点だけ記録できるよう講師の身振り手振りや声調に気を配りましょう。
- いずれにせよノートをうまく取るには練習が必要です。スキルが身につけば社会人になっても役立ちます。
具体的なやり方
人によって向いているノートの取り方は異なります。有名なものとしては、コーネル式ノートがあります。試してみるとよいでしょう。
また、そもそも文章ではなく絵で表現するということも可能です。有名なものとしてマインドマップがあります。
- 参考: マインドマップとは?